スズメ
我が家の玄関のすぐ横にある窓。
その窓と軒の間の狭いスペースに毎年、スズメが巣を作ってヒナを育てます。
狭い三角形の空間にスズメが入っていくのです。
親鳥がエサを運んでいましたし、ヒナ鳥の声も聞こえていました。
おそらく、あの巣から落ちたのでしょう。
しかし、なぜ、3羽も。
3羽が同時にうっかり落ちたとは思えません。
夜中に何かに襲われたのか。
あそこまで上がっていけるとしたら蛇とか・・・?
庭の隅に穴を掘って、3羽を埋めてやりました。
印として灰色の石を置きました。
その時に気が付きましたが、ヒナは無傷でした。
ということは、襲われたのではない?
バアバにもそのことを話して仕事に出かけました。
親鳥と思われる鳥が近くの木にとまってしきりに鳴いていました。
夕方、仕事から帰ると、バアバが
「ヒナを襲ったのは、多分、イタチ」
と、言いました。
今日の昼間、鳥の巣があるあの窓にイタチが来たというのです。
外から網戸をガリガリしたといいます。
イタチは過去にも時々、目撃されています。
バアバは庭を横切っていくのを見たと言います。
父サンも2階のベランダで物音がするので、泥棒かと覗いたらイタチが尻尾をひるがえして逃げて行くのを見ています。
ヤモリなどを狙って来ているのではと話していました。
イタチが来てパニックになったヒナが巣から転落したのかもしれません。
あの日は明け方から雨でした。
イタチは何らかの理由でいなくなったけれど、ヒナは雨に体温を奪われて死んでしまったのでしょうか。
イタチはまだヒナ鳥がここにいると思って、やってきたのでしょう。
食物連鎖。弱肉強食。
自然界の掟。
仕方のないことかもしれませんが、可哀想なヒナ鳥でした。
少し前にご紹介した我が家の庭のサナギ。
あの写真をUPした数日後、アリに襲われていました。
逃げることのできないサナギは、たくさんのアリにたかられるままでした。
薄緑色でふくよかで艶のあったサナギは、乾いてしぼんでしまい、今は風が吹くとゆらゆらと揺れます。
生きのびていくということは、あたりまえのようで、たくさんの幸運に助けられているのだと思ってみたりしたのでした。